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2012 年度 実施状況報告書

コンボイモデルを用いた定年退職期におけるソーシャルネットワークに関する縦断的検討

研究課題

研究課題/領域番号 23730641
研究機関愛知江南短期大学

研究代表者

森山 雅子  愛知江南短期大学, その他部局等, 講師 (90532432)

キーワードソーシャルネットワーク / コンボイモデル / 定年退職 / 心理的健康
研究概要

本研究は、「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」での大規模なコホート研究のデータを用い、定年退職期のソーシャルネットワークの移行と心理的健康の関連を検討することを目的としている。ソーシャルネットワークの移行を捉える方法としてコンボイモデルを用いる。コンボイモデルは,個人にとって重要かつ情動的に近い関係の人々を階層化された3つの同心円に描くことで,ソーシャルネットワークを評価する方法である。本年度は以下の1~3を実施した。
1.データ収集:NILS-LSAの第7次調査(H22年7月からH24年7月まで)の心理面接調査・自記式調査票により、コンボイモデル、心理的健康、個人背景要因などのデータを収集・蓄積した。
2.データベース作成:質的データであるコンボイモデルの解析を行うためのコード化およびデータクリーニングを第6次調査、第7次調査について実施した。また、定年退職者データにおける第3次調査から第5次調査のデータクリーニングを実施した。
3.解析:第6次調査における40歳代から80歳代の参加者(2302名)のデータを用い、男女別に年代とコンボイモデルから示されたソーシャルネットワークの総数および階層別の3つの円のそれぞれの人数との関連を検討した。その結果、男女ともに70歳代以降でソーシャルネットワークの総数が減少することが示された。親しさ別の3つの円の人数の変化から、もっとも親しい第1円の人数は大きく変化しないが、第2円・第3円の人数は70歳代以降変化することが示された。。
加齢とともにソーシャルネットワークが変化することが示されたといえる。つまり、中高年期のソーシャルネットワークの実態が明らかになったといえる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究のH24年度の予定は、データの収集および、データベース作成、中高年者におけるコンボイモデルの実態の検討であった。
当初の予定通り、H24年7月にデータの収集・蓄積について終了した。また、コンボイモデルのコード化であるデータベース作成およびデータクリーニングも終了した。
中高年者コンボイモデルの実態についての解析は、ソーシャルネットワークの年代別の変化について検討を行い、中高年者のコンボイモデルの横断的変化が明らかになったといえる。
以上より、本研究はおおむね順調に進展していると評価した。

今後の研究の推進方策

蓄積されたデータベースを用い、H25年度からH26年度において、以下の検討を行う。
1.定年退職前後における短期的なコンボイモデルの移行パターンおよび,定年退職後10年間の長期的なコンボイモデルの移行パターンを明らかにする(H25年度)。
2.短期的な移行パターンが心理的健康に与える影響を検討する(H25年度)。
3.心理的健康を維持するための定年退職期のソーシャルネットワーク移行の総合的な仕組みを明らかにする(H26年度)。
4.成果の公表のため、学会発表・学術雑誌投稿を行う。

次年度の研究費の使用計画

H25年度は物品費(文具・書籍など)、旅費(研究成果発表のための学会参加費、当該基幹研究所への出張費)、その他(論文別刷費・英文校閲費)などに使用予定である。

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公開日: 2014-07-24  

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