小学生から高校生までの子どもたちが学校で感じる「怒り」を、感情面、認知面、行動面から測定する日本語版尺度を作成した。また、感情評価、ストレッサー、自動思考、社会的スキルとの関連を検討し、男女や学校段階で異なる関連性を見出した。したがって、子どもの学校での怒りは、多面的視点から理解する必要がある。 また、小中学生で怒りのコントロールに関する心理教育を実践し、怒りの不適切な表出の緩和の効果を見出した。学校内での限られた時間でも、怒りの適切なコントロールに関する心理学的な教育支援が可能であることを示唆する結果であった。
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