研究課題/領域番号 |
23730654
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
中島 俊思 浜松医科大学, 学内共同利用施設等, 助教 (90568495)
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キーワード | 育児支援 |
研究概要 |
2012年度においては、研究計画通りの研究を遂行している。まず、一般統制群の標準データとして、保健センターの1歳6ヵ月時健診および3歳児健診における発達特性に関する一斉調査を実施している。1歳6ヵ月時点ではM-CHATを用い、3歳時点ではPARS短縮版を用いている。2012年度の8月から実施しているため、およそ各年齢群で400名程度の統制群としてのデータを回収している。実験群として安城更生病院母子総合周産期医療センターにおいても同様の調査を行い、出生体重が1500g未満の低出生体重児の1歳6ヵ月時および3歳児における発達障害特性に関するデータを収集済みである。M-CHATは50名程度、PARS短縮版は30名程度のデータを回収している。現在は、各年齢時点における実験群と統制群との比較検証にむけたデータ入力および統計処理を進めている。また、2013年度に実施予定であった、低出生体重児を育てる母親のためのペアレントトレーニングを、2012年度に前倒ししして実施している。プログラムとしては6回の基礎的プログラムに加えて、2回の追加プログラムを実施している。基礎的なペアレントトレーニングでは、子どもの振る舞いを行動で見るためのワーク、認知行動療法的にいいところを探すワーク、応用行動分析に根差した困った行動改善のワークなどを織り交ぜて実施している。2回の追加プログラムでは、NICU入院など低出生体重児の母親が出生後の経験の振り返りに特化したプログラムを実施している。すでにプログラム効果測定に関するアンケート調査の実施なども完了している。現在は統計処理を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた、ペアレントトレーニングは年度を前倒しで行っている。一方で、保健センターおよび総合周産期母子医療センターの調査では、2013年度もデータを追加して行うためやや園長しているものの、概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
2012年度に、総合周産期母子医療センターにおいて実施した低出生体重児のペアレントトレーニングに関しては、2013年度も同様のプログラム内容で行い、効果測定を実施する予定。効果測定のデータ数を現在の9から15程度に増加したうえで統計処理検定を行う予定。同様に乳幼児期の発達障害特性に関する研究でも一般統制群で1000名(一年分)、低出生体重児群で100名程度のデータを回収することを目標に、継続して行う予定。
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次年度の研究費の使用計画 |
ペアレントトレーニングに参加した母子の託児依託費用が多くを占める。また、最終年度で統計処理検定を行うため、データ入力や統計処理の委託に関する経費を見込んでいる。
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