研究課題/領域番号 |
23730680
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研究機関 | 兵庫教育大学 |
研究代表者 |
佐田久 真貴 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (10441479)
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キーワード | PDD女児・女子 / グループ支援 / 応用行動分析 / ケース・フォーミュレーション / ストラテジーマップ |
研究概要 |
本研究では、広汎性発達障害(PDD)や自閉症スペクトラム障害等の診断を受けている女児・女子を限定とした応用行動分析(ABA)的グループプログラムの立案と実践事例を積み上げていくこと、そしてストラテジー(戦略)とタクティクス(戦術)の関係性を明確にしていくことを目的とする。ここでは、既存のプログラムを当てはめるのではなく、個々の事例に即した昨日分析に基づくケース・フォーミュレーションが大切であり、参加者と保護者・専門家が協働して、女性としての知識・スキルを獲得する機会になるよう提供する。 22年度、23年度の実践成果と維持効果に関しては国際学会において報告を行うことができた。また、申請者の所属先の変更に伴い、関係機関等に当該グループの周知を速やかに実施することができた。当該グループは、本人が自身の障害を知っており、困り感を抱いている女児・女子を対象としているが、参加希望のほとんどが保護者のみ告知を受けている状態にある。このため、本来の目的としているグループ実践が進みづらいという課題が生じた。しかしながら、地域の学校やクラスでは友だち関係につまずくのではないか、何か問題が生じるのではないか、という不安を抱く保護者の多さが目立った。また、PDD児・者への行動分的介入のうち、女児・女子に限定したものはほとんどない。これらの観点からも、本研究の指向性や社会的意義は大きく、さらに検証をすすめるためにも実践例を積み上げていく必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
24年度は、申請者の所属先が異動となり、改めて本研究の対象者を募集するための告知を行う必要があった。この手続きに、やや時間を要したが、これまでの実践結果と考察を海外の学会で発表することができた。また、本研究の対象者には該当しないが将来的には対象者になるであろう年齢群・障害理解の程度にある方たちへの対応についても、構想することができた。
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今後の研究の推進方策 |
個別介入と新規グループの募集・実施を開始し、実践事例を積み上げていく。また、本来の対象者に限定するのではなく、対象者自身が未告知であったり、年齢が低かったりした場合にも対応できるようなプログラムを考案し、実施する必要性を感じている。いずれにしても、既存のプログラムに対象者をあてはめるのではなく、個々の状況に応じたプログラムの立案が必要で、ストラテジーとタクティクスの関係を明確にしていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
施設利用や設備に関しての費用は必要ない。新規グループの実践に必要な物品や消耗品、学会参加のための費用、また必要に応じて個々の事例に関しての専門医によるスーパーヴァイズの謝礼を研究費から使用する予定である。
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