本研究は、広汎性発達障害(PDD)女子を対象としたグループプログラムの臨床的実践数の積み上げと行動分析的検証を行うことが主たる目的である。参加者は、発達年齢に応じて2つのグループに分けられた。自身の特性や困り感などの自己理解と工夫・解決方法を見出すことを目標にプログラム内容が構成された。また、女子としての知識やスキル形成をねらう活動も取り入れた。参加者の満足度は高く、年齢があがるにつれ自身の障害特性について理解を深めていくことが、活動中の発言内容からも窺われた。個々の困り感には個別によるABA的介入が必要であるが、本グループは共通の関心事から共に工夫や解決策を考える場として機能した。
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