研究課題
本研究課題では,パフォーマンスモニタリングに与える眠気の影響について検討した.実験参加者に対して,眠気の強い深夜および覚醒水準の高い昼間にそれぞれ2セッションずつの認知課題を実施した.課題には,独自に作成したタイミングに関する課題を用いた.タイミングのズレの程度に着目し,エラーは微細なエラーと,大きなエラーに分類された.認知課題終了後には,自らの作業成績の自己評価を求め,実際の課題成績と自己評価のズレにも着目した.分析の結果,課題成績は昼間条件と比較して夜間条件で悪化していた.実験参加者による自己評価でも昼間条件と比較して夜間条件で課題成績は低く評価されており,実験参加者は昼間よりも夜間において成績が低下している事を自覚していると考えられた.しかし,セッション 1よりも2において主観的な眠気も増大し,客観的な課題成績は悪化しているにも関わらず,課題成績の主観的評価にはセッション間で有意な違いは認められなかった.この乖離を引き起こす要因が何であるかについては,より詳細な検討が必要であると考えられた.
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Chronobiol Int
巻: 30 ページ: 628-36
10.3109/07420528.2012.762010