研究概要 |
最終年度は,イギリスの大学において,学生の学修成果を適切に評価するために学年末考査で何が問われ,どのように採点されているかに着目して研究を進めた。具体的に,2013年2月にオックスフォード大学に滞在し,期末考査の実物を収集した。そして,先行研究を参考に,如何なる解答が望ましいかを分析した。その成果は,日本高等教育学会第16回大会(2013年5月25日,広島大学)で発表した。この発表を論文化したものが,田中正弘(2014)「オックスフォード大学の学年末考査に関する事例研究―何が問われ,どのように採点されているのか―」『大学論集』第45号,143-158頁である。 また,前年度のイギリス高等教育学会(ウェールズ)の発表を通して知り合ったアイルランド人とシンガポール人と共同で,Redesigning Pedagogy Conference 2013 (5th June 2013, National Institute of Education, Nanyang Technological University, Singapore)で発表を行った。 それから,今後の研究の発展のために,ドイツとスイスの大学への訪問調査(2013年9月)を行った。その成果は,Tanaka, Masahiro (2014) Development and Application of the Credit-hour System in Japan - Credit Transfer and Student Mobility, The Impact of the Bologna Process on Progress and Challenges in European Higher Education - Comparative perspectives (Hiroshima University)として発表し,かつ,田中正弘・森利枝(2014)「ボローニャ・プロセスへの対応による新たな学位・単位制度の活用と課題―ドイツ・スイスにおける取組から―」『21世紀教育フォーラム』(弘前大学21世紀教育センター)第9号,9-18頁として論文化した。
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