• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実施状況報告書

幼小連携の推進における教員養成の役割に関する比較教育史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23730731
研究機関東京学芸大学

研究代表者

遠座 知恵  東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (20580864)

キーワード幼小連携 / 教員養成
研究概要

本研究は、近年わが国で教育課題となっている幼小連携の推進に向けた歴史的考察として、(1)19世紀末から20世紀のアメリカにおける幼小連携の推進状況とそれに対応した教員養成改革の動向やその実践、(2)アメリカの改革動向に関する日本側の情報収集や、教員養成改革議論と改革状況の実態およびその特質を明らかにすることを目的としている。平成24年度は、シカゴ大学附属レゲンスタイン図書館や東京都立公文書館を訪問し、主として以下の二点に関する国内・国外調査や分析を行った。
第一に、アメリカで幼小連携の推進に向けた教員養成改革に先駆的に取り組んだシカゴ大学を事例とした研究を進めるため、①教育学部の組織編成とその構成員、②幼稚園教員養成カリキュラムの編成とその改定に関する史料調査を行った。また、国際幼稚園連盟の年次大会における養成議論の内容と動向を調査し、特に20世紀のシカゴ大学において幼児教育研究や幼稚園教員養成を主導したアリス・テンプルに関する先行研究の整理、彼女の発言や議論、教育雑誌等に寄稿した記事などの調査・収集を行った。
第二に、戦前のわが国における幼児教育界の指導者の一人である日本女子大学校附属豊明幼稚園主任保姆甲賀ふじに関して、先行研究の収集と整理を行い、①幼稚園教師として在職したハワイの無償幼稚園の実践や特徴、②シカゴ大学留学の時期とそこで受けた養成カリキュラムの内容、③国内で発表した雑誌記事の調査・収集、④豊明幼稚園におけるカリキュラムに関する調査を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成24年度は夏期に東京都の教育職員免許法認定講習や教員免許状更新講習の講師を務めることとなり、平成23年度実施予定の訪米調査1件については繰り越して遂行することができなかった。しかし、平成24年度に本来予定していた史料調査やそれらの分析は概ね修了することができ、学会誌への論文投稿を行うこともできた(現在査読中)。

今後の研究の推進方策

平成25年度は、次の二点を課題とする。
第一に、残された訪米調査を行い、アメリカにおける幼稚園教員養成の指導者であるパティ・ヒルの思想形成過程や、教育活動、啓蒙活動の実態を明らかにする。
第二に、研究最終年度における総括として、これまでの研究成果を学会で発表するとともに、論文を執筆する。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度は、残された訪米調査と複数回の学会発表を行うため、研究費を主に旅費にあてることを計画している。また、学会発表史料の作成や論文の執筆を行うために、パソコンを一台購入する予定である。

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi