ドイツの教師教育は大学での第1段階養成と卒業後の試補教員としての第2段階養成、ならびに入職後の現職研修(第3段階)という専門職養成・研修システムをとっている。今日、この教師教育制度全体の改革が進行している。本研究では、常設各州文部大臣会議(KMK)による教師教育スタンダード(2004、2008) が連邦規模で影響をもたらしている点に着目し、その実態を明らかにした。同スタンダードの影響は、ポローニャ・プロセスというEU レベルでの力と合流する形で改革を加速化させてきた。複数の州の関係機関における事例から、養成の実態における多様性がありつつも、超州的に共通する特徴も存在することが明らかになった。
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