研究課題/領域番号 |
23730751
|
研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
丁子 かおる 和歌山大学, 教育学部, 准教授 (80369694)
|
キーワード | 幼小接続 / 幼児 / 鑑賞 / 材料用具 / カリキュラム / 発達 / 造形 / 美術 |
研究概要 |
1.材料用具の経験カリキュラムの調査 平成24年度は、前年度の研究課調査初年度に行った保・幼・小をつなぐ材料用具の経験カリキュラムの調査について、分かりやすくまとめて論文として公表、教員研修などの機会でも説明する機会を得た。文部科学省『初等教育資料(887)』に「フロントライン教育研究 造形活動における幼小接続へ向けての現状調査 : 材料用具の経験カリキュラムについて」2012-06をまとめて掲載。これをもとに、2012.5.12の佐賀造形教育研修会にて参加者である保育及び小学校・中学校教育現場の教員を対象に研修し、また、2012.6.16の佐賀県私立幼稚園保育講座においても、幼小連携と接続の内容として本研究を紹介した。 2.幼児の言葉の育ちを実証する研究 光村による小学校国語の6年生の教科書に掲載されている「風神・雷神」を扱った鑑賞による言葉の育ちを幼稚園児の発達に合わせて行うことで、幼児が話すこと、聞くことを楽しめ、友達の話も楽しんで聞くのではないかと考え実践研究を行った。成果は、以下であり、幼小教員、養成校教員からも評価されている。(1)丁子かおる 和歌山大学「幼稚園における鑑賞教育の実践的研究-幼児の言葉と表現を育む環境としての絵画鑑賞-」大学美術教育学会大分大会 口頭発表 2012.10.21(2)丁子かおる 和歌山大学「幼稚園の年中児と年長児における言葉の比較と援助―幼児が絵画をみて楽しむ鑑賞教育の実践事例を通してー」美術科教育学会島根大会 口頭発表2013.3.29(3)丁子かおる 福岡教育大学「幼稚園における幼児が絵や彫刻を楽しむ鑑賞教育の実践的研究―幼児の言葉と表現を育む環境として―」『研究収録 第7号 大学教員との連携による保育の創造 言葉で人とつながり合う幼児を育てる』平成24年度幼児教育研究部報告書 福岡教育大学・幼児教育研究部,pp.15-22.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
年度途中に所属機関を移籍したため、研究において時間的、設備的な課題が生じ、また、助言をいただく際にも距離的、時間的調整において困難ができた。現在は、ようやく研究環境が整ってきたため、年度の延長を申請した。延長認めていただけたので、これから改めて遅れていた研究を進められると考えている。
|
今後の研究の推進方策 |
研究の一層の効率化を図るために、今後は、研究趣旨の説明と、協力者の役割を明確にして、仕事を行っていくことにする。また、学年ごとに発展する教科ごとの学習内容をまとめるなどして、展開がみえやすいように、コンパクトで視覚的なまとめ方で紙面の数を限った印刷物の作成を考えている。
|
次年度の研究費の使用計画 |
次年度の使用額は、所属機関の移籍に伴う多忙さにより進捗が遅れたことに伴って生じた費用である。そこで、研究を継続しながら、予定していた第二段階としての研究協力者への謝金、資料の収集、学生への謝金、視覚的な印刷物を用意するためにコンピュータの購入などを行い、最終段階となる資料をまとめ、印刷物を作成する予定である。
|