研究課題/領域番号 |
23730762
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研究機関 | 女子栄養大学 |
研究代表者 |
茂木 輝順 女子栄養大学, 栄養科学研究所, 客員研究員 (40570677)
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キーワード | 性教育 / 思春期 / 男子 |
研究概要 |
本研究の目的は、男子対象の性教育が推進される/阻害される要因や事情・条件などの課題を、性教育の歴史的検討から析出し、性教育のあり方についての提言を行うことである。平成25年度は、主に、以下の調査・作業を行った。 1.昨年度に引き続き、性教育指導案データベースの構築をすすめた。性教育に関する書籍や雑誌に掲載されている性教育指導案のデータの入力を中心にすすめた。 2.教育雑誌に掲載されている性教育実践の報告や各都道府県の教育センター等が発行している資料目録をもとに、資料の発掘作業をあらためてすすめると、これまで把握していなかった、小学校・中学校・高等学校等の性教育の実践報告が想定以上にあることが判明した。そのため、それらの発行状況を整理し、可能なものは収集もしくは閲覧した。 3.性教育指導案データベースから、小学校・中学校・高等学校における(あるいはそれらを想定した)性教育カリキュラムを抽出する作業に加え、それらを年代別・地域別に整理して、比較・検討する作業を開始した。 4.平成25年4月より『現代性教育研究ジャーナル』(日本性教育協会発行)誌上で「性教育の歴史を尋ねる 戦後・純潔教育編」の連載を開始した。平成26年2月号で紹介した1940年代後半の京都府における『性教育指導要領』や、平成26年3月号で紹介した1940年代後半の兵庫県における『性教育資料』からは、当時の人々が、学校での性教育をどのような内容で構成しようと考えていたのかがうかがえた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初の研究実施計画のうち、平成23年度は「性教育の手引き」「実践報告書」の発行状況の整理を当初の予定どおりに実施したが、平成24年度において、当初想定していなかった性教育実践の報告が教育雑誌群にあることが判明し、その情報を元にさらに調査を進めると、平成25年度に、未把握の「実践報告書」がかなり存在することが判明した。そのため、性教育学習指導案データベースの完成が遅れ、その解析も遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
性教育学習指導案データベースをできるだけ早期に終了させ、データベースの解析を通して、性教育における思春期男子の<性>の扱われ方を、年代別・地域別に整理することにより、体系的に検討していきたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
性教育学習指導案データベースの完成が遅れており、データベースの解析の作業も途中であるため、次年度使用額が発生した。 性教育学習指導案データベースをできるだけ早期に終了させ、データベースの解析を通して、性教育における思春期男子の<性>の扱われ方を、年代別・地域別に整理するために、使用する予定である。
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