本研究課題では、アメリカ連邦政府の一組織である中等後教育改善基金(FundfortheImprovementofPostsecondaryEducation、以下、FIPSEと略する)の成立過程を明らかにした。具体的には、(1)1970年代アメリカ連邦政府の高等教育財政援助政策において、FIPSEの実施する財政援助が制度化された過程と機関援助が重視されなくなった経緯を検討し、(2)FIPSEの思想的な背景を考察した。これらの成果によって、FIPSEによる財政援助が1970年代アメリカ連邦政府の高等教育財政援助政策において確固とした地位を確立して現在に至っていることが明らかにされた。以上の研究成果は、雑誌論文、国内学会での報告として発表された。
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