研究課題/領域番号 |
23730787
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
丸山 和昭 福島大学, 学内共同利用施設等, その他 (20582886)
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キーワード | 専門職 / 職域横断 / アクレディテーション / 米国 / 相談援助職 |
研究概要 |
本研究の目的は、医療・福祉・教育の職域にまたがる米国の相談援助職を事例として、専門職養成における職域横断型アクレディテーションの成立過程を明らかにするとともに、日本において職域横断型の専門職化を課題とする心理職の事例と比較することで、日本において米国モデルを適用する際の有効性と限界を明らかにすることにある。本研究計画では、米国のPsychologist、Counselor、Social workerの専門職域の拡大とアクレディテーションシステムの成立過程、および国家・大学・他職種との調整に向けた専門職団体の戦略について、各職種の事例研究を進めるとともに、日本の心理職養成システムとの比較を行う。 計画の3年目にあたる平成25年度は、これまでの調査結果に基づき、米国の3職種における職域の広がり、教育要件、アクレディテーション基準の比較を行い、その成果を東北教育学会第71回大会「米国における職域横断型アクレディテーションの研究-Psychologist, Counselor, Social workerを事例として-」として発表した。比較の結果として明らかにされた3職種の共通項は、いずれも職域や分野によって教育要件や資格要件が異なる下位集団の集まりであること、横断型のアクレディテーション団体の他に分野別の資格認証団体が並立していること、横断型のアクレディテーションでは全分野に共通して求める能力の内容がカリキュラム基準に組み込まれていること、スーパービジョンを前提とした長期にわたる専門別の実践経験が大学院課程の中に組み込まれていること、などである。また現在、同発表に基づいた論考を執筆中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的は、米国の相談援助職と日本の心理職を事例として職域横断型アクレディテーションの成立過程と課題を明らかにすることにあるが、平成25年度はこれまでの調査の結果に基づき、米国における3職種の共通項を明らかにするとともに、その成果を学会大会にて発表した。以上から、本研究計画はおおむね順調に進展していると判断できる。
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今後の研究の推進方策 |
米国のPsychologist、Counselor、Social workerの専門職域の拡大とアクレディテーションシステムの成立過程、および国家・大学・他職種との調整に向けた専門職団体の戦略について、各職種の事例研究を進めるとともに、日本の事例との比較の結果をまとめ、論文、及び最終報告書を公表する。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初に予定していた中間報告書の発行について、必要性が減じたため。 また次年度において、海外調査を実施するため。 必要な資料の購入、海外調査の必要経費、最終報告書の刊行費として使用する。
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