研究課題/領域番号 |
23730788
|
研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
王 杰 (王 傑) お茶の水女子大学, 人間発達教育研究センター, 特任講師 (80432037)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
|
キーワード | 国際情報交流 / 中国 |
研究概要 |
本研究の予定する中高生および保護者を対象とする質問紙調査は、計画の一部を変更したものの、2011年11-12月に実施し、2012年1月末にデータベースが納品された。その後、データベースの和訳、クリーニングおよび基礎分析を行っている。 具体的には、中国山東省のZ市で以下3つの質問紙調査を実施した。(1)9年生質問紙調査。教科意識、学業成績、学校生活、家庭学習、塾等の利用状況、家庭の経済的文化的状況、進路意識、高校と大学授業料および国の経済的支援策に対する把握状況、キャリア希望、自尊感情、心理的健康状態などの設問を含む。(2)9年生保護者調査。親子のコミュニケーション、学校への親の接近、家庭の文化的経済的状況、子どもへの学歴期待、学校外教育費の支出、高校と大学授業料に対する認識、大学教育費負担の予定、家族構成、両親の教育水準と就業状態などを含む。(3)高校3年生質問紙調査。教科意識、学業成績、学校生活、家庭学習、塾等の利用状況、家庭の経済的文化的状況、進路選択、高校と大学授業料および国の経済的支援策に対する把握状況、キャリア希望、自尊感情、価値観、心理的健康状態などの設問を含む。 調査はZ市教育行政の許可を得て、計4つの高校(農村部に高校がないため、都市部高校のみ)と3つの中学校(都市部1校、農村部2校)で実施した。(1)と(2)は親子ペアの形式をとり、(3)は高校生のみを対象とした。有効回収数はそれぞれ9年生質問票1063、9年生保護者票932、高校3年生質問票1155である。有効回収率はいずれも80%を上回っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査の実施は北京の大学の研究者に委託する予定であったが、見積りが高額だったため、山東省の名門である山東大学の公共衛生学院の研究者に委託した。ただし、受け入れ研究機関へ支払う間接経費や調査に協力する学校現場の教員へ支払う謝金などが調査費用を圧迫したため、対象校の数と質問票の配布数をやむを得ず減らした。質問票には委託研究者の設問が追加され、お互いの設問のデータを共有し共同研究へ発展させることになり、おおむね順調に進展しているといえよう。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度の予定は以下の通りである。1)4-8月、データのクリーニングと分析を行う。2)9月、対象エリアの教育行政と学校を対象に結果報告会を開く。3)日本教育社会学会(10月)、中国教育経済学会(12月)等の大会で研究成果を口頭発表する。4)報告書、論文を執筆する。
|
次年度の研究費の使用計画 |
次年度の研究費(70万円)の使途は以下の予定である。書籍、パソコン、文房具の購入とSPSS18.0 のアップグレードに約29万円支出する。国内学会発表と海外出張の旅費等は約29万円が必要と見込む。データベースの和訳などに必要な謝金は約8万円となる。その他は4万円。合計70万円となる。
|