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2012 年度 実施状況報告書

初等教育における教育機会の不平等と学校教育の効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23730796
研究機関福岡教育大学

研究代表者

川口 俊明  福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (20551782)

キーワード教育社会学 / 学校文化 / 教育と不平等
研究概要

本研究の目的は、次の二つである。一つは、保護者の経済的・文化的階層の違いによって、子どもたちのあいだに、どのような不平等が生じるのかを明らかにすることである。もう一つは、こうした教育の不平等を是正するために、学校教育に何ができるのかを探ることである。ここでは、おもに日本の小学校教育を念頭に置いている。
具体的には、九州の大都市であるA市の小学6年生を調査対象とし、校区の立地条件が異なる複数の小学校において、(1)参与観察調査・インタビュー調査と、(2)児童・保護者・教員への質問紙調査を実施する。参与観察調査・インタビュー調査という質的調査法を用いて各学校現場の実態を描くと同時に、質問紙調査を用いてA市の教育と不平等の全体像を明らかにし、日本の「教育と不平等」を多角的に解明しようとする点に、本調査の意義がある。
24年度は、A市の3つの小学校(恵まれた地域に立地する学校・ややきびしい地域に立地する学校・非常にきびしい地域に立地する学校)を対象に、参与観察調査・教職員へのインタビュー調査を実施した。調査は調査協力者の協力を得て2人で行い、だいたい週に1回程度の割合で各学校を訪問し、6年生の教室で半日から1日程度の参与観察調査を行った。また、24年度の2月には、3校の管理職らの協力を得て、児童および保護者へのアンケート調査を実施した。
これらの研究成果については、25年度に日本教育学会・日本教育社会学会等を通して報告・発表していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は、(1)複数の小学校での参与観察調査・インタビュー調査と、(2)A市の小学校を対象にした児童・保護者・教員への質問紙調査を実施することで、各学校現場の実態を描くと同時に、A市の教育と不平等の全体像を明らかにし、日本の「教育と不平等」を多角的に解明しようとするものであった。23年度・24年度ともに、A市の人事異動等に伴い、調査対象校の変更・質問紙調査の規模の縮小といった計画変更を迫られることもあったものの、おおむね、当初の研究目的に必要なデータを得ることができた。

今後の研究の推進方策

平成25年度は、23年度・24年度の調査結果をまとめ、日本教育学会・日本教育社会学会等を通して、研究成果を報告・発表していく予定である。
また、一般・学校の教員向けに、今回の調査結果をわかりやすく説明した書籍を作成することも検討している。こちらについては、今後、出版社等と交渉を行なっていく。

次年度の研究費の使用計画

25年度の研究費は、おもに旅費として使用する予定である。具体的には、下記の2点がおもな用途となる。
(1)研究成果を調査対象校に還元するために、関係校と複数回のミーティングを持つため。
(2)研究成果を学会等で報告するため。
その他、必要に応じて、関連文献の追加購入に使用する。

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公開日: 2014-07-24  

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