研究課題/領域番号 |
23730808
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研究機関 | 名古屋商科大学 |
研究代表者 |
片山 悠樹 名古屋商科大学, 経営学部, 准教授 (40509882)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 高校中退 / 職業移行 / 労働市場 / 教育社会学 |
研究概要 |
本研究の目的は、教育学や教育社会学の研究領域で「忘れられた」存在である中退者を取り上げ、彼ら/彼女たちが日本社会のなかで、どのようなライフコースを歩んできたのか、職業移行に焦点をあて検討することである。具体的には、中退者が離学後、「いつ」、「どのような」経路で就業しているのか、職業移行のパターンを議論することである 研究1年目である今年度は、次年度の研究成果発表に向けて、下記の研究活動を実施した。第1に、文献のレビューである。具体的には、アメリカの経済学や社会学の雑誌(例えば、American Economics Review 、The Review of Economic and Statistics、American Journal of Sociologyなど)や書籍をレビューし、労働市場における中退者の位置づけや中退者の職業キャリアに関する先行研究を整理した。それと並行して、日本における職業移行およびフリーターの社会学的/経済学的研究を通読し、中退に焦点化する意義を考察した。こうした作業を通じて、日本社会における中退者の職業移行パターンの課題とその特徴を明らかにし、分析案をたてた。また、その際、「学校経由」の議論との関連から、中退者の移行パターンの時代的特徴を検討する視点を設定した。 第2に、分析に必要なデータの取得である。使用するデータは、中退者の職業移行パターンの分析には、中退経験の有無と、初職の詳細な情報(初職の仕事内容、就業企業規模、就業までの期間など)を多く含んだものである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
先行研究のレビューが進み、来年度の成果報告に向けて、分析案の設計がおおむね順調であるため。ただし、当初の計画にあった分析方法の検討が消化できていない部分がある。
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今後の研究の推進方策 |
最終年である平成24年度では、23年度にたてた分析案にもとづき、分析を実施し、その成果を学会にて報告する。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初の計画通り、平成24年度においては書籍および学会出張費を中心に研究費を使用する。
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