本研究では、家庭科における「触れ合い体験」学習を、家庭科教育における視点からだけではなく、幼児教育の視点からも意義あるものとするためのプログラムの構築を行なった。様々な幼児をめぐる世代間交流の参与観察の分析の結果、「身体的同調性」が高く、「共感性」が高い交流については、互恵性が高く、その後の活動や学びにも影響を与える交流となることが明らかとなった。そのためには、年少者の興味関心が高く、さらには年長者がその活動の魅力やおもしろさを実感し、異なる役割をもつのではなく〈共に活動を楽しむ〉ことが重要であると考察された。
|