近年、ポスト産業資本主義国家においては、学校における子どものいじめや暴力行為などの問題行動に対する予防教育の必要性が高まっており、様々な予防教育プログラムが各国で開発されている。ドイツの取り組みは、これまで我が国において十分に紹介されてきていないが、地域性、学校段階(初等教育・中等教育)、子どもの発達の問題と対応させながら、多様な予防教育の取り組みを各州が独自に展開してきている。本研究では、このようなドイツの予防教育のプログラムの開発と実施状況の動向調査を行い、ドイツの取り組みの特徴とともに、いじめ・暴力行為の予防・克服のための効果的な教育プログラムの開発のための視点を検討した。
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