研究課題/領域番号 |
23730849
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研究機関 | 岐阜工業高等専門学校 |
研究代表者 |
空 健太 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 講師 (30548285)
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キーワード | 世界史教育 / APコース / アメリカ合衆国 / カリキュラム / 授業構成 / 教授方法 / 教科教育学 |
研究概要 |
本研究の目的は,優れた世界史教育を実践する教師の論理モデルを提示することである。そのために米国のAP(Advanced Placement)世界史コースを対象とした調査を行うものである。本調査は,計画されたカリキュラムレベルから,実際に授業として実施されたカリキュラムレベルまでを対象とすることで,実践的な論理を提示することをねらっている。 H23年度の研究成果を踏まえ,H24年度は実践レベルの調査を行うことを目的としていた。そのために次の2点を主として実施した。 一つ目は,APコースを運営するCollege BoardのWebサイトに掲載されている4人の教師の1年間のAP世界史のシラバスとその説明(名称は,Course Planning and Pacing Guide。それぞれの教師が実施する世界史コースの目標やアクティビティについて詳細に説明したガイドである)を翻訳・分析した。それによって,1年間のコースで実際にどのような目的のもとで授業が実施されどのような活動が行われているのかを把握することができた(本調査は,2012年度2月の社会系教科教育学会で発表)。 二つ目は,米国で長年にわたりAP世界史コースを担当してきた2人の教師(Mr. Bram, Ms. Cohen。これらの教師を対象とした理由は先のCPPGを作成し,AP世界史コースに親しんでいるためである)の高校を訪問し,授業参観からインタビューまでの実地調査および資料収集を行った。 H24年度に予定の調整が困難だった実地調査については2013年度に繰り越して実施することとした。既に2013年度4月に残った調査を実施した(Mr.Vincent。彼もCPPGの作成者)。現在はそれぞれの教師の授業について,継続した分析と比較を行い,モデルの精緻化を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実地調査を行うにあたり,調整がうまくいかず,研究の進行が遅れていた部分があった。しかしH25年度まで補助期間延長を行い,予定した調査を全て実施することができた。調査は既に終了したため,延長したH25年度は実地調査の報告と,本科研全体の報告を実施することで,本科研調査のまとめを行うことができると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
H24年度中に実施の調整が困難であった調査のためにH25年度の補助期間延長を申請したが,すでに4月に現地調査を実施できた。今後は実地調査の報告と,本科研全体の報告を実施することで,本科研調査のまとめを行うことができると考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
現地調査のための旅費として使用する(2013年度4月に実施済み)。
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