本研究は,米国のAdvance Placement(以下,AP)世界史プログラムの分析を通して,優れた世界史教育を可能にする論理について考察した。AP世界史の教育内容は、世界史の膨大な内容を取捨選択優れた原理があることを明らかにした。さらに,AP世界史の実際の授業の調査を通して,教師が行うことが1年間の授業でどのような「方法」で扱うかに焦点化されていることであることを明らかにした。それゆえに、教師はいかにしてある時代の世界史を考察させるかという教授方法に焦点化することができる。授業担当者の役割の明確化が授業の成功要因と考えられる。このような特徴を有するAP世界史は一つの改革モデルになりうる。
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