研究課題/領域番号 |
23740039
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研究機関 | 香川高等専門学校 |
研究代表者 |
佐藤 文敏 香川高等専門学校, 一般教育科, 講師 (20548309)
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キーワード | アーベル商 / Gromov-Witten普遍量 / Tautological Ring |
研究概要 |
非特異代数多様体Xに単純代数群Gが作用しているとき、Gによる商 X//G(非アーベル商)とGの極大トーラスTによる商 X//Tが考えられるが、この2つの商空間のorbifold cohomologyの比較を行い、その結果となる論文の執筆をした。 この研究の最終目標は非アーベル商とアーベル商の量子普遍量についての比較公式を得ることである。2012年度には一番簡単な例についての理解を深めた。X=n次元複素平面, G=U(k)の場合、つまりX//G=Gr(k,n), X//T=複素k次元射影空間のn乗の場合について理解を深めた。特に、MSJ-SI 2012 "Schubert Calculus"に参加をし、さまざまな人々と議論をし理解を深めた。 また、2011年度に行われた「第10回 環太平洋幾何学会議 2011」の講演で知った結果にヒントを得て種数3の時に成り立つGromov-Witten普遍量の普遍式を得るアルゴリズムの計算を始めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
種数3のGromov-Witten普遍量についての普遍式を得るアルゴリズムを3年ほど前に考えていたが、その時は式が足りず諦めていたが、2011年度に参加した研究集会「第10回 環太平洋幾何学会議 2011」で知った結果を踏まえて夏に再度考えたところアルゴリズムが得られる可能性があることに気付いたため。
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今後の研究の推進方策 |
種数3のGromov-Witten普遍量についての普遍式を得るアルゴリズムをひとつずつ地道に計算をしていく。また、それらを組み合わせてラムダ類を1つだけ含む交叉類を境界類で明示的に現す公式を発見したい。
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次年度の研究費の使用計画 |
"The 6th MSJ-SI Development of moduli theory"等の研究集会への参加するための費用として60万円、研究打ち合わせのための出張費用として15万円を予定している。 また、物品として代数幾何関連の書籍の購入費用として20万円を予定している。
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