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2013 年度 実施状況報告書

不完全制御と不確定モデルによるリスク管理問題の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23740080
研究機関九州大学

研究代表者

松本 浩一  九州大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (30380687)

キーワードモデルリスク / 数理ファイナンス / 金融工学 / リスク管理 / リスク測度 / デリバティブ
研究概要

本年度はデリバティブリスクのヘッジ問題の研究に重点的に取り組んだ.
1.金利デリバティブの価格付け問題:金利変動の大きさを表す確率過程(ボラティリティ)のモデル不確定性を考慮した場合,金利デリバティブ価格を一意に定めることが困難となる.モデルリスクを考慮した金利デリバティブ価格に関する研究成果を整理し,国際会議(Quantitative Methods in Finance Conference (QMF) 2013)で発表した.主な研究成果は以下の通りである.(1)中心回帰する金利の連続時間モデルを考え,三項モデルによる離散化手法を示した.(2)デリバティブ価格の最大化,最小化の計算手法を示した.(3)最大価格,最小価格を用いたモデルリスク指標を提案した.(4)モデルリスクのポートフォリオ効果を示した.(5)金利デリバティブ価格最大化,最小化を実現するボラティリティの特徴を示した.
2.多期間リスク測度問題:現在までに行ってきた多期間リスク測度問題の研究成果を整理し,論文("Tail VaR Measures in a Multi-period Setting, " Applied Mathematical Finance)として国際学術誌及び国内研究会で発表した.
3.多資産デリバティブのリスクヘッジ問題:現在まで単一資産のデリバティブの研究を行ってきたが,市場には複数の資産が関係するデリバティブが存在し,その関係性を表す確率過程(相関過程)が必要となる.相関過程のモデルリスクの研究に着手した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画に沿って研究を行い,研究成果を国内・海外の研究会議で公表することができた.

今後の研究の推進方策

現在までに研究は順調に進展しており,予定通り以下の研究に取り組む.
1.多期間リスク測度問題
2.デリバティブの価格付け・リスクヘッジ問題
3.上記研究において必要となる数値計算手法の研究

次年度の研究費の使用計画

本年度は計画通りに予算を使用し,順調に研究を推進し,研究成果を公表することができた.したがって,次年度使用額はわずかである.
次年度は複数の国際会議等が予定されており,情報収集・研究成果発表のための研究集会参加費用と研究効率化のためのシステム整備費用に資金を活用する予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Tail VaR Measures in a Multi-period Setting2014

    • 著者名/発表者名
      Koichi Matsumoto, Yuta Katsuki
    • 雑誌名

      Applied Mathematical Finance

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • DOI

      10.1080/1350486X.2013.851449

    • 査読あり
  • [学会発表] Multi-period Tail VaR Measures2014

    • 著者名/発表者名
      Koichi Matsumoto
    • 学会等名
      第3回数理ファイナンス合宿型セミナー
    • 発表場所
      Shizuoka, Japan
    • 年月日
      20140124-20140124
  • [学会発表] Pricing Interest Rate Derivatives with Model Risk2013

    • 著者名/発表者名
      Koichi Matsumoto
    • 学会等名
      Quantitative Methods in Finance Conference (QMF) 2013
    • 発表場所
      Sydney, Australia
    • 年月日
      20131218-20131218

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公開日: 2015-05-28  

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