研究概要 |
大規模臨床医療データから本質的な情報を抽出する定量的な構造解析ツールの確立がもとめられている. 本研究では, ウサギ腱移植モデルのマイクロCT データから, 骨梁構造の連結性を示す位相不変量として, ベッチ数を定量的に計算した. 靭帯再建術における移植腱周囲の骨孔拡大を抑制するために, 手術時に投与する骨粗鬆症の治療薬の効果について評価した. データをグレースケールに変換し, 画像処理ライブラリを実装したソフトウェアプログラムを作成した. また並列化, 可視化ライブラリを組み合わせて実用性を高めた. 連結性を評価するために従来用いられたオイラー数に比して, 3 成分ベッチ数を用いることで多変量解析が可能となり, より信頼性の高い統計的解析が可能となった. 日本医用画像工学会, 及び応用数学合同研究集会において, 腱移植モデルにおけるマイクロCT画像のトポロジー解析についての研究成果を発表した.
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今後の研究の推進方策 |
研究協力者との情報交換と議論を重ね, 異分野研究者間での相互理解を深めます. 解析データ数を増やし結果の信頼性の高め, それらの研究成果の学会発表, 及び国際的な論文発表を積極的に進めます. また医科大学に異動したことにより, 学内での研究協力機会について検討を始めます.
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