研究課題/領域番号 |
23740108
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
大野 貴雄 大分大学, 教育福祉科学部, 講師 (40508511)
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キーワード | 変動指数をもつ関数空間 / 距離空間 |
研究概要 |
当初の24年度研究計画では,2つの変動指数をもつHajlasz空間におけるRieszポテンシャルに対するSobolevの不等式について研究を進めていく予定だったが,同時期に研究を進めていたユークリッド空間上のMusielak-Orlicz空間の研究が応用可能であることが判明したため,2つの変動指数をもつMusielak-Orlicz-Hajlasz空間に対して,当初の研究目的であるRieszポテンシャルに対するSobolevの不等式について研究を行った.さらには,前年度の研究成果を基に,Musielak-Orlicz-Newtonina空間に対して,これからの研究において必要であろう様々な諸性質について研究も行った.ここにNewtonina空間とは,Hajlasz空間と同様に,n次元ユークリッド空間ではSobolev空間に対応する関数空間である. 具体的研究実績としては,前年度得られたMusielak-Orlicz-Hajlasz空間における極大作用素の有界性を用いることで,有界領域におけるRieszポテンシャルに対するSobolevの不等式を得ることが出来た.また,上記の応用としてMusielak-Orlicz-Hajlasz空間におけるSobolev型の不等式も得ることが出来た.さらに,Musielak-Orlicz-Newtonina空間に対して,連続関数の稠密性,容量の性質,Lebesgue点,Fugledeの定理についての研究も行った.また,Musielak-Orlicz-Newtonina空間の研究のn次元ユークリッド空間への応用として,線(曲線)上絶対連続を満たす関数空間がどのような関数空間と同値であるかも研究を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の研究計画では,2つの変動指数をもつHajlasz空間におけるRieszポテンシャルに対するSobolevの不等式について研究を進めていく予定だったが,より一般的な関数空間であるMusielak-Orlicz-Hajlasz空間に対して,上記で予想していた結果を得ることができたため,当初の計画以上に進展していると思われる.また,前年度の研究を基に,Musielak-Orlicz-Newtonina空間に対して,連続関数の稠密性,容量の性質,Lebesgue点,Fugledeの定理についての研究ができたことも理由の1つである.
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策としては,当初の計画通り,24年度の研究成果である有界領域におけるRieszポテンシャルに対するSobolevの不等式を利用することで,非有界領域におけるRieszポテンシャルに対するSobolevの不等式について研究を進めていきたい.
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度使用額が生じた理由として,「研究業績の概要」,「現在までの達成度」でも触れたように,研究対象の空間をより一般化し,さらには新たな空間も研究対象としたため,購入予定の研究書が変更になったためである. 25年度には次年度使用額と25年度請求額を用いて,変更になった研究書を購入する予定である.
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