研究課題
最終年度:Ia型超新星の標準親星モデルである白色矮星―恒星の連星系において超新星放出物質が伴星と衝突する効果をマックスプランク研究所の研究者と共同で調べた(Liu et al. 2013)。輻射計算により、これが多様性の一因になりえることを明らかにした(MAeda et al., 執筆中)。観測研究として、(特異な)Ia型超新星の後期スペクトル中に酸素の輝線を発見した(Taubenberger et al. 2013)。これは、親星と爆発過程について重要な示唆を与える。すばる望遠鏡データの解析を進めつつ、新たに採択された観測を行っている。また、上記進化理論から予想される濃い星周物質中で発生したと考えられるIa型超新星の観測研究を行った(Leloudas et al., 投稿中)。宇宙遠方(赤方偏移1.4)で発生した非常に明るい超新星が、Ia型超新星が重力レンズで増光された可能性が大きいことを提案した(Quimby et al. 2013)。重い星の超新星爆発についても様々な結果が得られた。すばる望遠鏡による観測にもとづく論文が採択され、超新星ダスト形成過程をこれまでにない詳細まで突き止めた(Maeda et al. 2013)。環境と超新星の性質の関係の観測研究を行った(Kuncarayakti et al. 2013ab)。非常に明るい超新星の理論、観測研究を展開した(Moriya et al. 2013ab; Takaki et al. 2013)。研究期間全体:Ia型超新星の理論、観測研究が非常に発展した。新しく理論予想を提出しつつ観測研究も順調に進み、上記の酸素輝線の発見など非常に重要な観測結果が得られた。さまざまな波長における理論研究が進展し、ALMA、Chandra、VLAなどでの観測提案が採択されている。以上を持ち、当初の提案以上に研究が進展したといえる。
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 9件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 7件)
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