研究課題/領域番号 |
23740168
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
奥田 拓也 東京大学, 総合文化研究科, 助教 (90595646)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 国際研究者交流、アメリカ、カナダ / 国際情報交流、アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツ |
研究概要 |
Cargeseでの「Double Affine Hecke algebras, the Langlands Program, Super Yang-Mills theories and AdS-CFT correspondence」を含め、国際的な研究会に参加して他の物理学者や数学者と交流し、研究を進めた。またSimons Center for Theoretical Physicsなどの研究機関を訪れ議論、共同研究をした。Perimeter研究所のGomis氏、プリンストン高等研究所のPestun氏と共に、4次元球面上でN=2超対称性を持つゲージ理論の't Hooftループの期待値を計算し、これが2次元/4次元対応から期待される量になっていることを示した。これは超対称性ゲージ理論でのdisorder演算子の計算の最も基本的な例と言える。また学生の伊東佑人氏、ポスドクの瀧雅人氏とともに、S1×R3上のループ演算子期待値を計算し、この物理量がHitchin moduli spaceの変形量子化を実現することを示した。これらの計算結果は、他のグループによるS1xS3上でline operatorやdomain wallがある場合のsuperconformal indexの計算などに応用されている。関連して、surface演算子や、3次元理論でのループ演算子であるvortexループのlocalization計算を博士課程の学生や海外の共同研究者と進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初予定していたとおり、非局所的演算子である't Hooftループの演算子の期待値を4次元球面とS1xR3上で計算することに成功した。また、類似の非局所的なdisorder演算子であるsurface演算子やvortexループの計算も進んでいる。よって、当初の計画以上に研究が進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
所属する東京大学総合文化研究科での「新分野開拓をめざす若手研究者育成プログラム」に採用されたり、訪問した研究機関からの補助があったため、次年度使用予定の研究費が生じた。引き続き、国際的な研究会に積極的に参加し、主要な研究者や若手研究者との共同研究を進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究の補助に用いる機器や、関連する図書を購入する。国内、海外の研究会に参加するため、旅費などとして使用する。また共同研究者を招聘する場合の謝金として用いる。
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