銀河間空間の磁場として存在していると予測される原始磁場の理論的・観測的研究を行った。理論的には原始ゆらぎのベクトルモードから生成される原始磁場の大きさ・スペクトルを導出し、マイクロ波宇宙背景放射の観測から制限をした。また、TeVガンマ線を放射する活動銀河核Mrk501,Mrk421のTeV領域とGeV領域の観測データを用い、TeVガンマ線から誘起される遅延2次ガンマ線に対する制限をつけた。その結果、銀河間空間の磁場に対して10の-20乗ガウスという下限をつけることに成功した。また、将来の広帯域電波観測をもちいた磁場観測法であるファラデートモグラフィの基本的なアルゴリズムの開発を行った。
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