世界最高エネルギー加速器実験であるLHC-ATLAS実験において、陽子陽子衝突から放出されるμ粒子に着目、集中した新物理の探索を展開した。本研究の成果を以下に記述する。 (1) μ粒子検出器の設置位置を測定し、設計位置と比べ最大で約5cmずれてることを確認した。この補正量をμ粒子トリガー論理回路の中に組み入れ、トリガー回路が計算する運動量の分解能を向上させることに成功した。 (2) 素粒子標準模型の最小限の拡張によって実現される最小余剰次元モデルによる新粒子の探索を行った。広い運動量領域のμ粒子をプローブにして探索を行い、700GeV以下の余剰次元粒子の探索に感度のある解析結果を出した。
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