数値宇宙論の基盤構築の第一歩として、汎用の三次元の場の理論シミュレーターを開発し、宇宙の大規模構造の種である密度揺らぎの非線形進化、後天的な密度揺らぎの生成要因の一つである宇宙論的位相欠陥のシミュレーションを行ないました。特に後者については、宇宙ひも、ドメインウォールを中心に、重力波とアクシオンの動的生成率の計算から、超対称性理論への制限に関する問題まで、数値宇宙論の特性を生かして分野を横断した研究を行ないました。また、揺らぎの初期条件を作るためのボルツマンソルバーの開発も合わせて行い、修正重力理論については「スカラー重力」の働きについて、および観測からの制限に関する研究を行ないました。
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