本研究では、Current-inducedforce(電流誘起力)の特性を実験的に明らかにするため、ブレークジャンクション法にチューニングフォーク(TF)を組み合わせた金属単原子ワイヤーの力学特性と電気特性の同時計測システムを構築した。TFを用いて計測される物性値に対し、従来モデルよりも定量的に良い近似を与えるモデルを明らかにした。このような知見と構築した計測装置により、極低温下でAu単原子ワイヤーの電気伝導度と力学特性の同時計測を試み、単原子ワイヤー形成によるTFの共振周波数シフトを確認した。検出される力学特性のバイアス依存性を検討したが、明確な依存性は見られなかった。
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