研究概要 |
固体中ディラック電子のスピン輸送現象を線形応答理論と久保公式に基づき,理論的に研究した.円偏光を用いれば,完全スピン偏極電流が可能であることが示された.また,ディラック電子系では,スピンホール絶縁体が実現することも示された.驚くべきことに,このスピンホール絶縁体の表式は反磁性磁化率と全く同じもので記述されることが分かった.実験との協同により,30テスラまでの角度分解ランダウスペクトルは拡張ディラック模型で精確にフィットできること,および謎のピーク構造は双晶効果として理解できることを示した.
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