研究課題
若手研究(B)
鉄系圧力誘起超伝導体EuFe2As2を対象とし、輸送特性及び量子振動効果の高圧力下研究を行った。電気抵抗率、ホール効果、及び上部臨界磁場の詳細な解析により、EuFe2As2では磁気及び構造相転移が消失する臨界圧力Pcにおいて有効質量が発散しないことが明らかになった。一方Pc以上の圧力領域において、散乱率が温度に比例する振る舞いが見られた。磁場印加によりフェルミ液体的振る舞いへと変化することから、Pc近傍での異常散乱の起源はスピン揺らぎであると考えられる。更に高圧力下シュブニコフ・ドハース振動(SdH)測定を行い、SdH振動数及び有効質量の圧力依存性を明らかにした。
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