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2013 年度 実績報告書

熱が関わる輸送現象における輸送形態の分類、揺らぎ、制御の統計力学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23740289
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

齊藤 圭司  慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (90312983)

キーワード輸送現象
研究概要

電子をいかに制御するか?という問題は、言うまでもなくエレクトロニクスとして確立されており、人類の日常生活に欠かせないものにもなっている。一方近年熱を制御する分野はフォノニクスとして新しい分野の地位を得ようとしている。例えばダイオードの概念を熱に適用する熱ダイオードは理論のみならず実験でも実演されている。また、熱トランジスターなどの理論的概念も提案されている。制御にとどまらず、熱と電子の巨視的挙動は類似点が多く、熱現象は多くの場合電流の類似現象を追っているようにも見える。たとえば低温極限で見られる、電流の量子化コンダクタンスに相当する熱流の量子化コンダクタンスは理論のみならず実験的に実演されている。このような対応関係を明らかにすることは純粋な興味だけでなく、最終的に人類の日常生活にも役立ちうるという重要性をもつ。このような背景から、研究代表者は、ゼロ次元を介した電流においてもっとも非自明な現象である近藤効果に相当する熱伝導効果調べ、熱と電子の対応関係のリストを更新することを企てた。1970年代から2準位系とボゾン熱浴を接触させたいわゆるスピンーボゾン系は、電子系の近藤ハミルトニアンにマップ出来ることが知られている。我々はそれに目を付け、その系において近藤効果をしめす絶縁体がどのような熱伝導現象を示すかを正確に調べた。厳密な熱流公式をまず導出し、その公式に基づきモンテカルロ法などを使って、熱流コンダクタンスの正確な温度依存性や接触強度依存性などを示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Kondo-signature in heat transfer via local two-state system2013

    • 著者名/発表者名
      Keiji Saito and Takeo Kato
    • 雑誌名

      Physical Review Letters

      巻: 111 ページ: 214301/1-5

    • DOI

      10.1103/PhysRevLett.111.214301

  • [学会発表] 二準位系を介した熱輸送における近藤効果2014

    • 著者名/発表者名
      加藤岳生
    • 学会等名
      日本物理学会第69回年次大会
    • 発表場所
      東海大学
    • 年月日
      20140327-20140330

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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