研究課題/領域番号 |
23740340
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
山本 裕二 高知大学, 教育研究部自然科学系, 助教 (00452699)
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キーワード | 固体地球物理学 / 地球電磁気学 / 磁性 / マイクロ波 |
研究概要 |
前年度に更新した導波管系の架台の状況にあわせて,試料の移動軸の調整に取り組んだ.また,発生マイクロ波の制御と,そのマイクロ波の入力・反射強度をモニターするためのソフトの開発についても,引き続き作業を継続した. マイクロ波着磁/消磁システムの根幹をなす,マイクロ波を高強度に増幅可能な固体パワーアンプの導入の検討についても,前年度に引き続いて取り組んだ.研究計画開始当初の目的であった 50 W にまで増幅可能な製品の導入は予算的に不可能であることが判明したため,次善の策として 10 W にまで増幅可能な製品の導入を行った.これらの検討に多大な時間を要し,電力増幅器の導入が大幅に遅れたため,システムの最終調整に必要な部品の調達や野外調査などを次年度に行うこととし、補助事業期間を翌年度まで延長させて頂くこととした。 本研究計画では 18 GHz 帯を利用するマイクロ波着磁/消磁システムの実用化に取り組んでいるが,実用化の参考とするため,すでにかなりの実績のある英国リバプール大学地球電磁気学研究室で運用されている 14 GHz 帯を利用するマイクロ波着磁/消磁システムについて,当該研究室のショー教授と断続的に連絡・相談・情報交換を行った.本研究計画によるシステムの検証のため,リバプール大システムで利用しているマイクロ波共振器の複製の供給を受けることが有用であろうとの結論に達し,その供給を受けた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
マイクロ波着磁/消磁システムの鍵となる,マイクロ波を高強度に増幅可能な固体パワーアンプの導入ができず,次善の策として中程度に増幅可能なものしか導入できなかった.さらに導入時期が非常に遅れ,補助事業期間を翌年度まで延長させて頂くこととなったため.
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今後の研究の推進方策 |
目的性能には達しないものの,固体パワーアンプの導入が完了したため,システムの最終調整作業に取り組む.
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度には、マイクロ波着磁/消磁システムの根幹をなす18GHz帯の電力増幅器を導入し、システムの最終試験を行う予定であった。しかし、当初見込みと異なり、想定出力(50W)に達する電力増幅器の調達が難航し、次善の策として、中出力(10W)の電力増幅器を何とか調達することとなった。電力増幅器の導入が大幅に遅れたため、最終調整に必要な部品の調達や野外調査などが未実施となり、未使用額が発生した。 システムの最終調整に必要な部品の調達を次年度に行うこととし、未使用額はその経費に充てることにしたい。
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