本研究期間においては、岩石のキュリー温度の測定に特化した高感度磁気天秤を整備し、調整を行った。これにより、古地磁気強度測定に適したサンプルを判別できるようになった。これまでに13サイトにおいて試料を採取し、8サイトからは比較的信頼度の高い古地磁気方位データを得た。九重火山では、溶岩の年代は火山灰層との被覆関係に基いて報告されていて、溶岩の形成年代は精度よく決まっていないので、本研究には適していないことを認識した。そこで、九重火山に限定せず、放射性炭素年代が報告されている溶岩・火砕流を対象に試料採取する方針に改め、現在古地磁気強度測定を継続している。
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