月探査機かぐや搭載のスペクトルプロファイラ(SP)によって観測された可視-近赤外連続分光データからスペクトル特徴量を自動で抽出するアルゴリズム及びそれを利用した自動処理プログラムの開発を行った。SP データ毎に適切なアルゴリズムを選択させて全SPデータを処理するプロセスの自動化と実行に取り組んだ。月全球で7千万点に及ぶ観測点に対し自動処理・解析することが可能となった。 得られたスペクトル吸収帯の特徴量からは月面に分布する鉱物の情報を得ることができる。処理結果の可視化として、SPスペクトルから抽出された鉱物吸収帯の各特徴量(吸収中心波長や吸収深度など)に位置情報を付加したスペクトル画像を部分的に作成した。今後全量を処理する予定である。一方、広く一般の人々にも月面連続スペクトルデータがもつ情報を視覚的にわかり易い形で伝えていくため、可視-近赤外連続分光データの解析結果を、月面対応画像と共に、ウェブGISシステム上で表示し、公開するための、サーバの準備とシステム構築までを完了した。
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