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2012 年度 実績報告書

新しい月探査データを利用したクレーター生成率関数の調査

研究課題

研究課題/領域番号 23740343
研究機関会津大学

研究代表者

本田 親寿  会津大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (40435805)

キーワードクレーター年代学 / クレーター生成率関数 / クラスター分析
研究概要

岩石サンプルを得ることが難しい地球外惑星の天体表面について、その形成年代を推定する主な手法にクレーター年代学がある。1970年代以前にアメリカ主導で行われた月探査によって得られた限られた岩石サンプルの放射年代測定による絶対形成年代と、その採取場所のクレーターサイズ頻度分布との相関関係を表すクレーター生成率関数が1980年代に作成された。2000年代以降、クレーターサイズ頻度分布の解釈について研究者間で二次クレーターの影響が改めて議論されるようになった。二次クレーターとは衝突天体の月面衝突後に飛び出した放出物によって形成される二次的なクレーターのことであり、この二次クレーターが小天体衝突起源のクレーターと混在することによりクレーター年代学の精度が大きく揺らぐ。これまでは研究者の主観的な判断によって二次クレーターを除去してきたが、本研究ではクラスター分析に基づいて客観的に二次クレーターを取り除く手法の開発を平成23、24年度に実施した。
本研究では小天体衝突起源のクレーターによって形成されるクレーターの空間分布(ランダム)に、二次クレーターによって偏りが生じることに着目している。この手法を1980年代に作成されたクレーター生成率関数の一点である、アポロ15号着陸地点に適用した。この地点はクレーター生成率関数を導出したNeukumらが計測場所とクレーターの数の情報を論文に残している数少ない場所である。我々のアルゴリズムを適用すると、この領域の約半分がクレーターの空間分布に偏りがあることを示唆しており、このことから、1980年代の作成されたクレーター生成率関数の最新探査データによる再導出が有意であることを証明できた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 月面の二次クレーター検出のためのクレーター空間分布の評価方法の開発2013

    • 著者名/発表者名
      木下 達生, 本田 親寿, 平田 成, 諸田 智克
    • 学会等名
      Japan Geoscience Union Meeting 2013
    • 発表場所
      幕張メッセ
    • 年月日
      20130519-20130524
  • [学会発表] 二次クレータ検出のためのクレータの空間分布の評価2012

    • 著者名/発表者名
      木下 達生, 本田 親寿, 平田 成, 諸田 智克, 出村 裕英, 浅田 智朗
    • 学会等名
      Japan Geoscience Union Meeting 2012
    • 発表場所
      幕張メッセ
    • 年月日
      20120520-20120525

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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