大気再解析データ及び大気海洋結合モデル比較実験(CMIP5)データ等を用いて、赤道成層圏準二年周期振動(QBO)の変調と力学を調査した。特に、再解析データの力学診断では、季節変化・エルニーニョ/南方振動(ENSO)に伴う変調が、大規模場では説明できないことが分かった。CMIP5データの解析では、一部のモデルがQBO的振動を示すが、詳細は、現実とは異なることが分かった。これらは、小規模波動(重力波)の役割を示唆する。 さらに、長期再解析データから、成層圏突然昇温の頻度が、QBO/ENSOとともに非線型的に変化することなどを明らかにした。
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