研究課題
本研究課題では、衛星搭載アクティブセンサを複合的に利用し、氷晶雲微物理量の全球鉛直分布の定量化とその全球解析データのモデルへの応用を目的としている。このため、雲の多様な光学的特性を考慮した雲レーダ・ライダ解析アルゴリズムの開発と、感度解析やCloudSat/CALIPSO衛星データなどに基づいた解析手法の改良・拡張を段階的に実施した。センサの感度の違いにより使用できる観測量が制限される場合においても、雲物理特性の抽出を十分に実用的な範囲で可能にする手法を開発することにより、これまで十分な解析を行うことが出来なかった領域の雲微物理構造を明らかにし、衛星搭載アクティブセンサによる氷晶雲の全球特性分布の解析を進めた。最終年度は、粒子モデルやそれらの散乱特性の取り扱いに関して解析アルゴリズムに用いるフォワードモデルを拡張し、衛星搭載アクティブセンサの光学的に厚い領域における取り扱いの改善及び、それら成果の衛星雲レーダ・ライダシミュレータへの応用を進めた。これらの開発ツールから、CloudSat/CALIPSO衛星解析データセットとモデルとの比較研究を実施した。極軌道衛星データが密に得られる極域において、解析した粒子形状や雲氷量といった雲物理特性データと、衛星搭載ライダから得られたエアロゾル種特性分布等をあわせた解析を進めた。本研究課題を通して得られた研究成果を、国際学会や論文等で報告した。
すべて 2013 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)
Current problems in Atmospheric radiation (IRS 2012), International radiation symposium,Vol.1531,AIP Conf. Proc.
巻: Vol.1531 ページ: 200-203
10. 1063/1. 4804741
巻: Vol.1531 ページ: 448-451
10. 1063/1. 4804803
