気候モデルを用いて赤道準2年振動及び成層圏の地球規模の流れの変化に対する二酸化炭素濃度と海面水温変化の影響を個別に評価した。地球温暖化に伴ってBD循環に伴う赤道域上昇流が強まると、下部成層圏でQBOの振幅が弱くなる事が分かった事を踏まえて1953-2012年の東西風観測データを解析した。その結果、この60年間で下部成層圏のQBO振幅が30%以上減少している事を世界で初めて発見した。更にIPCC第5次評価報告書に使用される最新の気候モデルデータを解析し、温暖化に伴いQBOが弱まり赤道上昇流が強まっている事を確認した。この結果はNatureに筆頭著者として発表した。
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