サブマイクロメートルの固体有機試料や非可逆的な現象など従来の時間分解分光計測手法では対応できない試料を対象とした時間分解分光計測装置を構築した。構築した装置は、サブピコ秒の時間分解能(~800 fs)とサブマイクロメートルの空間分解能(~500 nm)を有し、短い測定時間で 10^-4程度の微弱な過渡吸収信号の測定が可能であるので、試料を破壊することなく、数種の有機結晶の励起状態ダイナミクスの測定に成功した。加えて非可逆な過程を観測するために、ミラー型エシェロンを用いた単発励起による過渡吸収測定が可能な光学系も構築した。
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