研究課題
生体関連分子の正確で鋭敏な検出は病気診断、防止、および治療の面で重要である。最近、アプタマーが簡易合成可能なことや分子設計が柔軟性に富むこと、また標的に対する高い親和性や特異性を有するなど、センサーとしての利点を多く持っていることから、アプタマーを用いた生理活性分子の蛍光検出法の研究が進展している。本研究では、従来のPCRに比較し、等温条件下で簡単な操作と驚異的な感度を持つRCAを組み込んだアプタセンサーを開発し、その実用化を図ることを本研究の目的とする。 Molecular beaconsでは、核酸の一方の端の蛍光団ともう一方の端の消光団の組み合わせが種々の標的核酸を検出するのに広く利用されている。それとは対照的に、本研究では、脱塩基部位を有するアプタマーと蛍光性小分子を併用することによって、新しい型のmolecular beaconセンサーを開発した。まず、L-argininamideを標的としてアプタセンサーを開発し、その機能評価を行った。その結果、ジアミノピラジン誘導体であるDCPCを脱塩基部位結合蛍光性リガンドとして用いることによって、7倍という明瞭な発蛍光応答の得られることを見出した。また、本方法はアプアタマー配列と蛍光性リガンドの組み合わせを選ぶことにより、アデノシン検出にも適用可能であった。 現在、さらなる感度化を図る研究を進めており、RCAを組み込んだアプタセンサーの開発により新たな分析ツールとしての応用の拡大が期待できる。
2: おおむね順調に進展している
まず、L-argininamideを標的としてアプタセンサーを開発し、その機能評価を行った。その結果、ジアミノピラジン誘導体であるDCPCを脱塩基部位結合蛍光性リガンドとして用いることによって、7倍という明瞭な発蛍光応答の得られることを見出した。また、本方法はアプアタマー配列と蛍光性リガンドの組み合わせを選ぶことにより、アデノシン検出にも適用可能であった。 現在、さらなる感度化を図る研究を進めており、RCAを組み込んだアプタセンサーの開発により新たな分析ツールとしての応用の拡大が期待できる。
今後,RCAを利用することによって、検出感度の増加が期待できる。 aptasensorの構造を切り換える典型的な戦略で、RCAにprimerとして標的結合されたアンチセンスのDNAが使用可能である。APサイトを含むAP DNAと脱塩基部位に結合する蛍光性小分子を使用するaptasensorにより、標的分子の濃度変化に対して蛍光性小分子の蛍光応答に大きな変化が生じると期待できる。 このような高感度バイオセンサは実用分析法への展開を考えられる。 上の戦略の調査に基づいて、拡大応用ができます。 例えば、アデノシン・デアミナーゼは重要な酵素です。 それはアミノ基の取り外しでアデノシンの変換をイノシンに促進します。 アデノシン・デアミナーゼの欠損症か「過剰-表現」が重症免疫不全症病を引き起こす場合があります。 したがって、アデノシン・デアミナーゼ活動の有効な分析評価のための展開する方法は非常に重要です。アデノシンアプタマーが応答を全くイノシンに持っていないので、 RCAの過程にコントロールとしてアデノシンアプタマーを使用することによって、アデノシン・デアミナーゼ活動を分析できます。 この戦略が多くの生物分子検出のために一般的方法になることを目指す。
物品費(DNA,RNA,酵素試薬,蛍光試薬,溶媒,ガラス器具,機械部品):1,500,000調査研究旅費: 200,000
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ChemBioChem
巻: 13 ページ: 436-442
DOI:10.1002/cbic.201100666
Biosensors & Bioelectronics
巻: 26 ページ: 4733-4738
DOI:10.1016/j.bios.2011.05.051