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2011 年度 実施状況報告書

チタン試薬によるアルキンとシクロペンタジエンからのフルオレン誘導体と類縁体の合成

研究課題

研究課題/領域番号 23750097
研究機関北海道大学

研究代表者

宋 志毅  北海道大学, 触媒化学研究センター, 助教 (80600981)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワードがカップリング / 有機合成 / 遷移金属 / シクロペンタジエニル / インデン誘導体 / フルオレン誘導体
研究概要

遷移金属を用いた炭素―炭素形成反応を応用し、有機小分子作る方法を開発することは、有機合成化学の中心的な課題の一つである。我々の研究室では、4族金属においてシクロペンタジエニル配位子の炭素-炭素結合形成および切断反応が進行することを見出した。そこでこれらの新たな反応を有機合成に応用することを目的として研究に着手した。本研究では、シクロペンタジエニル基およびインデン基を有するチタンニウムとジルコニウム錯体において、種々の試薬を加えることによって、対応するインデン誘導体及びフルオレン誘導体の合成に成功した。ビス(シクロペンタジエニル)チタナシクロペンタジエン錯体に対し、アゾベンゼンおよび四塩化チタンを加えると、ジルコナサイクルのジエン部位とシクロペンタジエニル配位子とがカップリングし、対応するインデン誘導体が高収率で得られた。種々の置換基(alkyl, alkenyl, alkynel, aryl, etc.)を持つチタナシクロペンタジエン錯体においても対応するインデン誘導体が高収率で生成することが分かった。さらに、二つのアルキン試薬の代わりに芳香環を架橋部として有するジエンを用いると、シクロペンタジエンとの環化反応により、一連のポリアセン(アントラセン、ペンタセンなと)誘導体を得ることができた。また、インデニル配位子をもつジルコナシクロペンタジエン錯体に対しても同様のカップリングが起こり、対応するフルオレン誘導体を得ることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

チタンをはじめとする前周期遷移金属を用いた、シクロペンタジエニル及びインデンニル配位子と二つのアルキン試薬とのカップリング反応により、インデン誘導体及びフルオレン誘導体合成することができた。

今後の研究の推進方策

来年度は、まだ検討されていない金属を用いた場合のシクロペンタジエンやインデニル配位子の環化反応について研究を行う。さらに、合成したインデン誘導体及びフルオレン誘導体を、新たな配位子や有機材料として応用する研究を行う予定である。

次年度の研究費の使用計画

配位子合成用の試薬、金属有機試薬などの消耗品を購入するほか、研究成果発表のための旅費に使用する。また、平成23年度未使用額については、平成23年度中に購入した実験器具および試薬品類の支払いに使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ビス(シクロペンタジエニル)チタナシクロペンタジエン錯体のシクロペンタジエニル配位子の炭素-炭素結合切断反応

    • 著者名/発表者名
      宋 志毅・栗海軍・中島 清彦・高橋 保
    • 学会等名
      第58回有機金属化学討論会
    • 発表場所
      名古屋大学東山キャンパス(名古屋市)
    • 年月日
      平成23年9月7日

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公開日: 2013-07-10  

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