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2012 年度 実績報告書

凝集誘起型発光を用いた機械的応力の可視化

研究課題

研究課題/領域番号 23750117
研究機関北海道大学

研究代表者

小門 憲太  北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (40600226)

キーワード凝集誘起型発光 / PDMS / 刺激応答性材料
研究概要

本申請研究では、材料に対する外部刺激を可視化する手法として、凝集誘起型発光(AIE)色素を用いることを着想した。AIE色素を用いて刺激応答材料とする試みは、On-Off応答可能な発光材料が期待できる上に、有機修飾によってAIE色素とマトリックスの結合様式なども自在に設計できる。このシステムを実現する方法として、代表的なAIE色素であるテトラフェニルエテン(TPE)を様々な高分子材料と結合し、刺激印加環境下での発光挙動について詳細に検討を行うことで、応答性発光を効率的に得るための条件の最適化を行った。本年度は、TPEにビニル官能基を導入し、ポリシロキサンの架橋剤として用いることで、AIE色素を導入したエラストマーの作製に成功した。具体的には、4-テトラヒドロキシフェニルエテンにWilliamsonエーテル合成を施すことにより、1-ブテニル基を修飾し、Karstedt触媒を用いたポリシロキサンとのヒドロケイ素化反応を経てエラストマーを得た。得られたエラストマーは、エラストマーが膨潤する溶媒に浸漬するとAIE由来の発光が消失するのに対し、貧溶媒に浸漬すると発光は保持された。これは溶媒によってエラストマー内部の分子鎖の広がりが変化することで、架橋剤であるAIE分子周りの運動性が変化したことによると考えられる。また、このエラストマーは温度に対しても発光強度が劇的に変化し、乾燥状態で低温にすると発光強度が増大する様子が見受けられた。これも上記のようにAIE分子周りの運動性の変化の結果であると考えられる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Visualization of the complexation between chloride and anion receptors using volume change of ionomer gels in organic solvents2012

    • 著者名/発表者名
      Iseda, K.; Haketa, Y.; Kokado, K.; Maeda, H.; Furuta, H.; Sada, K.
    • 雑誌名

      Soft Matter

      巻: 8 ページ: 7490-7494

    • DOI

      10.1039/c2sm25994j

    • 査読あり
  • [学会発表] AIE分子を架橋剤に用いた刺激応答性エラストマーの作製2013

    • 著者名/発表者名
      谷口諒輔、山田泰平、小門憲太、佐田和己
    • 学会等名
      化学系学協会北海道支部2013年冬季研究発表会
    • 発表場所
      京都国際会館
    • 年月日
      20130529-20130531
  • [学会発表] AIE分子を架橋剤に用いたエラストマーの外部刺激による発光制御2013

    • 著者名/発表者名
      谷口諒輔、山田泰平、小門憲太、佐田和己
    • 学会等名
      第62回高分子学会年次大会
    • 発表場所
      北海道大学学術交流会館
    • 年月日
      20130129-20130130
  • [学会発表] 正四面体型5価アニオンの合成とイオン解離能の評価2012

    • 著者名/発表者名
      坂本伸仁、小門憲太、佐田和己
    • 学会等名
      第23回基礎有機化学討論会
    • 発表場所
      京都テルサ
    • 年月日
      20120919-20120921
  • [学会発表] クリックケミストリーを用いた正四面体5価ボレート塩の合成

    • 著者名/発表者名
      坂本伸仁、小門憲太、佐田和己
    • 学会等名
      日本化学会北海道支部2012年夏期研究発表会
    • 発表場所
      旭川工業高等専門学校

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公開日: 2014-07-24  

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