研究課題
本プロジェクトは、機能性高分子ホスト類を用いたアロステリックキラルダイナミクスが発現するかの探索が目的であった。高分子キラリティーセンサの系では、本機構での発現を初めて示し、またその有用性をポリチオフェンを基盤とする系で実証し注目を浴びつつある分野へと発展してきており、Chem. Commun.誌のCover Pictureに選出され、Chem. Eur. J.誌の結果がSYNFACTS誌でハイライトされるなど、インパクトの高い研究を進めている証左にもなった。また、水溶液中においてカードランの三重螺旋形成の際に糖鎖を巻きこむことを証明し、新たな糖認識機構を提唱した。これは、J. Am. Chem. Soc.誌に掲載され、またChem. Commun.誌のHot Articleに抜粋されるなどして、若い世代の特別講演などの招待講演を行い、高分子研究奨励賞も受賞した。このような基底状態(キラル)センシングから一歩進んで励起状態での光不斉反応に、高分子ホストや足場を用いてその適用限界を拡大することにより、カードランが光増感ホスト、セルロースやアミロースおよび環状4糖がキラル光反応足場として機能することを明らかにし(Org. Lett.2報、J. Org. Chem.2報、Chem. Commun.1報)、これらが認められ第13回光化学協会奨励賞を受賞した。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件) 学会発表 (26件) (うち招待講演 3件) 図書 (1件)
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