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2012 年度 実績報告書

プログラムされた電子伝達系を活用する光物質変換

研究課題

研究課題/領域番号 23750149
研究機関東京工業大学

研究代表者

今岡 享稔  東京工業大学, 資源化学研究所, 助教 (80398635)

キーワードデンドリマー / ナノ空間 / 分子認識 / ポルフィリン
研究概要

Ru ポルフィリンをコアとするフェニルアゾメチンデンドリマーは、ゲスト分子をその形状で認識することが可能である。この配位空間を利用し、触媒の形状に対する活性の依存性を調査した。一例としてオレフィンのエポキシ化反応を採り上げ、その基質の形状を変えたバリエーションに対して活性値を反応速度(TOF)として調べた。第四世代のデンドリマー(RuP-G4)を触媒とし、スチレンの o, m, p-のそれぞれの位置にメトキシ基が導入されたo-メトキシスチレン (o-MS)、m-メトキシスチレン (m-MS)、p-メトキシスチレン (p-MS) を基質とし、その反応速度 V を測定し比較した。また、G4 デンドリマーの分子形状認識性を確認するため、比較として第一世代のRuP-G1を触媒に用いて同条件で実験を行った。
結果、RuP-G4 を触媒とした場合を見ると、全体的に RuP-G1 を触媒としたときと比べて反応速度が 1 桁ほど小さくなっている。これは、嵩高い G4 デンドロンによって活性中心とな る Ru ポルフィリンが覆われており、基質との接触確率が減少するためだと考えられる。しかし基質ごとの反応速度の傾向は、RuP-G1 を触媒としたときと似てはいるものの、RuP-G4とRuP-G1の反応速度比(VG4/VG1)ではm-MS が 認識されており、反応速度が速いことが分かった。同様にフェニルスチレンを基質とした場合でも同じような傾向が見られた。分子モデリングで予想された分子の形状認識の予想と一致する結果となった。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Extended Potential-gradient Architecture of a Phenylazomethine Dendrimer2013

    • 著者名/発表者名
      Takane Imaoka
    • 雑誌名

      Organic Letters

      巻: 15 ページ: 1810-1813

    • DOI

      10.1021/ol4003493

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Preparation of Carbon Nanotubes Using Iron Oxide (III) Nanoparticles Size-Controlled by Phenylazomethine Dendrimers2013

    • 著者名/発表者名
      Isao Hirano
    • 雑誌名

      Journal of Inorganic and Organometallic Polymers and Materials

      巻: 23 ページ: 223-226

    • DOI

      10.1007/s10904-012-9724-6

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Enhancing the Photoelectric Effect with a Potential-Programmed Molecular Rectifier2012

    • 著者名/発表者名
      Takane Imaoka
    • 雑誌名

      Journal of the American Chemical Society

      巻: 134 ページ: 8412-8415

    • DOI

      10.1021/ja3027373

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Electron-transfer through potential gradient based on a dendrimer architecture2012

    • 著者名/発表者名
      Takane Imaoka
    • 雑誌名

      Chemical Communication

      巻: 48 ページ: 7235-7237

    • DOI

      10.1039/C2CC31954C

    • 査読あり
  • [学会発表] デンドリマーを用いたゲスト分子の形状による分子認識

    • 著者名/発表者名
      黒川拓都
    • 学会等名
      第9回ホスト, ゲスト化学シンポジウム
    • 発表場所
      北海道大学 札幌キャンパス
  • [学会発表] 電子勾配を有する樹状骨格の配列化による電子移動制御

    • 著者名/発表者名
      今岡享稔
    • 学会等名
      第61回高分子年次大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
  • [学会発表] 特定の分子形状を内部空間で認識するデンドリマー

    • 著者名/発表者名
      黒川拓都
    • 学会等名
      錯体化学会第62回討論会
    • 発表場所
      富山大学
  • [学会発表] 分子形状認識能を持つポルフィリンコアデンドリマーによる反応制御

    • 著者名/発表者名
      黒川拓都
    • 学会等名
      日本化学会第93春季年会
    • 発表場所
      立命館大学 びわこ・くさつキャンパス

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公開日: 2014-07-24  

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