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2012 年度 実績報告書

光反応基を有する側鎖間架橋ヘリカルペプチドのバイオツールとしての応用

研究課題

研究課題/領域番号 23750184
研究機関九州産業大学

研究代表者

藤本 和久  九州産業大学, 工学部, 准教授 (40334718)

キーワードα‐ヘリックス / 架橋ペプチド / 光反応部位 / ジアリールエテン / 光制御
研究概要

α- ヘリックス構造は、タンパクの機能発現部位に最も多くみられる高次構造の一つである。そこで安定なヘリックス構造をとるペプチドを合成、すればタンパクと生体分子との相互作用を、ペプチドとの相互作用へ還元することが可能である。当該研究者は、クロスリンク剤を用いて安定な短鎖ヘリカルペプチドを構築する手法を確立している。本研究において安定なヘリックス構造を有する短鎖ペプチドに光反応部位を導入し、バイオツールとしての応用を目指すことにした。
以前、DNA 結合性タンパクの結合ドメインをモチーフとした架橋ヘリカルペプチドを作製した。このヘリカルペプチドは、オリジナルのタンパクに匹敵する結合能と基質特異性を示す。そこで、架橋部位として代表的なフォトクロミック色素であるジアリールエテンを用いて、光応答性架橋ヘリカルペプチドとDNAとの相互作用を光制御することにした。
2012年度において、ジアリールエテン骨格が閉環構造を取る場合、安定なヘリックス構造が維持され、光照射によって開環構造へと異性化するとヘリックス構造が不安定化されることがわかった。光応答性架橋ヘリカルペプチドとDNAを相互作用させた際、水晶発振子マイクロバランス(QCM)を用いて解析したところ、相互作用が光制御されることをリアルタイムで観測することに成功した。また、ジアリールエテンを骨格とする非天然アミノ酸を合成し、短鎖ペプチドの主骨格に光反応部位を導入することにも成功した。現在、光ラベル化部位であるジアジリンを導入した架橋ヘリカルペプチドを開発中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Versatile synthesis of fluorescent, cross-linked peptides as biological probes with the advantage of high helix content2013

    • 著者名/発表者名
      Kazuhisa Fujimoto
    • 雑誌名

      Research on Chemical Intermediates

      巻: 39 ページ: 311-319

    • DOI

      DOI: 10.1007/s11164-012-0651-5

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Photoswitchable, DNA-Binding Helical Peptides Assembled with Two Independently Designed Sequences for Photoregulation andDNA Recognition2012

    • 著者名/発表者名
      Kazuhisa Fujimoto
    • 雑誌名

      Chemistry A European Journal

      巻: 18 ページ: 9834-9840

    • DOI

      doi.org/10.1002/chem.201201431.

    • 査読あり
  • [学会発表] 水晶発振子マイクロバランスを用いるDNAとヘリカルペプチドとの相互作用の解析2013

    • 著者名/発表者名
      坂口育美,野上暁生,藤本和久,井上将彦
    • 学会等名
      日本化学会第93春季年会
    • 発表場所
      草津(滋賀)
    • 年月日
      20130322-20130325
  • [学会発表] 側鎖間架橋ペプチドと抗アポトーシスタンパクBcl-xLとの相互作用評価2013

    • 著者名/発表者名
      野上暁生,高濱謙太朗,藤本和久,大吉崇文,井上将彦
    • 学会等名
      日本化学会第93春季年会
    • 発表場所
      草津(滋賀)
    • 年月日
      20130322-20130325
  • [学会発表] ジアリールエテン骨格を含む環状ペプチドの合成とその機能評価2012

    • 著者名/発表者名
      丸山達也,岡田洋平,藤本和久,井上将彦
    • 学会等名
      平成24年度有機合成化学北陸セミナー
    • 発表場所
      富山
    • 年月日
      20121005-20121006
  • [学会発表] フェロセンを電気化学的レポーターとする金基板上でのペプチドの挙動解析2012

    • 著者名/発表者名
      新川貴久,藤原匡志,藤本和久,井上将彦
    • 学会等名
      平成24年度有機合成化学北陸セミナー
    • 発表場所
      富山
    • 年月日
      20121005-20121006

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公開日: 2014-07-24  

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