有機EL・有機薄膜太陽電池等に代表される有機半導体デバイスの研究は、近年大きな進歩を遂げてきたが、有機半導体薄膜自身による光制御は過去に検討されていない。本研究において、有機半導体薄膜の分子配向と分子分極率に注目して成膜・分析を行い、有機材料として極めて大きな屈折率差0.58 を実現した。また、その屈折率差の大きな膜を用いて、反射率98% 、反射帯域幅100 nm 以上の有機半導体ミラーを作製することに成功し、有機薄膜による光伝搬制御と光導電性を実証した。有機半導体自身による光制御によって、有機半導体デバイスの光学設計における新たな設計自由度を提示できた。
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