研究概要 |
研究代表者が鉄系超伝導体用に独自に開発したパルスレーザー堆積法(PLD法)を用いることによって、MgOと(La,Sr)(Al,Ta)O_3の[001]-tiltバイクリスタル基板上(傾角θ_GB=3~45度)に、高品質Co添加BaFe_2As_2薄膜を作製した。そして粒界特性を明らかにするため、傾角粒界を介する部分にブリッジ構造を作製し、電流-電圧特性からその傾角粒界におけるJcを測定した。その結果、J_cは9度の粒界傾角まで1MA/cm^2以上の高い値を保持することが明らかとなった。以上の結果により、鉄系超伝導体は、面内配向度が9度以下の金属基板を使えば、高いJ_cを示す薄膜線材が実現可能であるという設計指針を提示することができた。
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