ガスセンサに用いる燃焼触媒の有機シリコン化合物被毒による性能劣化のメカニズムを解明するために、Pd/・-Al2O3触媒に対するヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)曝露前後での Pd 状態変化を in situ XAFS により検証した。その結果、酸化雰囲気において Pd は 300℃ 以上で酸化されるが、HMDSO に曝露することで酸化が阻害されることが分かった。また、HMDSO に曝露した触媒に対して水素還元処理を行うことで、酸化雰囲気において再び Pd が酸化されることが分かった。このことは、HMDSO 被毒は触媒への SiO2の物理被覆ではなく有機物の吸着による失活が原因である可能性を示唆している。
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